(セッション表へ)

平成25年度 (第64回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1703  9. 弾性振動・音響・オーディオ
日時: 2013年10月19日(土) 14:00 - 14:52
部屋: 一般教育棟D棟 D35 (→地図)
座長: 鶴田 健二 (岡山大学)

9-1 (時間: 14:00 - 14:13)
題名超指向性スピーカを用いたスピーチプライバシー保護のためのサウンドマスキングシステムに関する一考察
著者*後藤 隆宏 (山口大学 大学院), 為末 隆弘, 佐伯 徹郎 (山口大学), 加藤 裕一 (島根大学)
Pagepp. 441 - 442
Keywordスピーチプライバシー, 超指向性スピーカ, サウンドマスキングシステム, 心理評価
Abstract近年,小規模診療所の待合室付近での問診,税務署窓口での納税相談,学校の教室での学習進路相談,仮設ブースでの法律相談など,会話の秘話性が必要とされるオープンスペースでのスピーチプライバシーの保護が重要視されている.本研究では,会話音声に応じたマスキング用雑音を超指向性スピーカにより局所的に放射するサウンドマスキングシステムについて考察している.具体的には,スピーチプライバシーを評価するための指標Sに基づいて,スピーチプライバシー保護に必要なマスキング用雑音を会話音声や背景騒音に応じて決定し,超音波によるパラメトリックアレイ効果を利用したスピーカを用いて提示するサウンドマスキングシステムを試作している.

9-2 (時間: 14:13 - 14:26)
題名耳鳴再訓練療法のための音響刺激に関する基礎的考察
著者*本田 純一 (山口大学大学院), 為末 隆弘, 佐伯 徹郎 (山口大学), 加藤 裕一 (島根大学)
Pagepp. 443 - 444
Keyword耳鳴再訓練療法, 臨界帯域幅, ピンク雑音, マスキング, 音響心理実験
Abstract近年,耳鳴の生理学的モデルに基づいた新しい治療法のひとつとして,耳鳴に対する脳の順応を獲得しようとする耳鳴再訓練法 (Tinnitus Retraining Therapy)が注目されている.耳鳴再訓練療法とは,注意を向けてしまう耳鳴に通常は意識しない音を重畳することで,耳鳴を意識するに値しない音に変化させて患者の苦痛を軽減させることを目的としたものであり,治療方法の体系化が進められている.本研究では,耳鳴を意識するに値しない音に効果的に変化させるため音響刺激について検討している.耳鳴に重畳する音として,どのような音響特性をもつ聴覚刺激を用いればよいか, また,その提示時間や提示方法について考察する.

9-3 (時間: 14:26 - 14:39)
題名ナノバブルにおける超音波照射の効果
著者*栗延 俊太郎 (福山大学/工学部電子・ロボット工学科)
Pagep. 445
Keywordナノバブル, 超音波, NaCl, 粒径分布
Abstract本研究では超音波照射によるナノバブルの消滅により、ナノバブルの特性を調べるために実験を行った。ナノバブルは純水を用いて空気ナノバブルを生成した。超音波の照射には、周波数が1.7 MHzの霧化装置を使用した。 ナノバブルは純水中で1カ月以上安定しているが、20%NaCl水溶液中のナノバブルは218日経っても消滅しないことを示した。次に純水中のナノバブルに超音波を照射し、超音波パワーが大きいほど消滅に要する時間が短いことを示した。さらに20%NaCl溶液中のナノバブルは、長時間照射の超音波の照射においても全く消滅しないことを明らかにした。

9-4 (時間: 14:39 - 14:52)
題名高分子材料を用いた電源ケーブルでの雑音対策による音響システムの音質改善効果
著者*喜多 雅英 (近畿大学工学部システム工学研究科), 西村 公伸 (近畿大学工学部機械工学科)
Pagepp. 446 - 447
Keyword音質改善, オーディオ機器, 高分子材料, 雑音低減, 音像定位
Abstract以前の研究では振動対策の立場からオーディオ用インシュレータによる音質や音像定位の改善について報告している.本報告では,パソコンやテレビなどディジタル機器の普及によるパルス性雑音など,電源から混入する雑音の低減を目指し,高分子材料を用いた雑音低減法を提案し,その効果について検討する.具体的には,電源ケーブルを介して侵入してくる微小なノイズに関し,ポリエチレングリコール(PEG)を主とした高分子材料により雑音を低減し音質改善を試みた.その結果として,PEG水溶液を用いた雑音対策による標準ステレオ再生音の音質改善を聴取実験により確認しと同時に、その要因としてオーディオ機器間のアース間電位差が減少することを確認した.