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平成25年度 (第64回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1602  16. 計測-(2)
日時: 2013年10月19日(土) 10:30 - 11:35
部屋: 一般教育棟D棟 D34 (→地図)
座長: 土井 章充 (広島工業大学 情報学部情報工学科)

16-6 (時間: 10:30 - 10:43)
題名熱帯降雨観測衛星(TRMM)降雨レーダで観測された対流性降雨・層状性降雨の割合の時間変化
著者*岡本 謙一 (鳥取環境大学/環境学部), 脇森 唯伽, 高田 圭一郎 (鳥取環境大学/環境情報学部)
Pagepp. 413 - 414
Keyword熱帯降雨観測衛星, 降雨レーダ, 対流性降雨, 層状性降雨, ゲリラ豪雨
Abstract近年、世界的にも強雨の頻度が増加していると報告されている。熱帯降雨観測衛星(TRMM)降雨レーダは、緯度±40度の範囲について、全世界の降雨を1997年11月以降15年半以上も観測しており、降雨タイプを対流性、層状性、その他に分類している。一般的には、対流性降雨は強雨であり、また層状性降雨は弱雨である。TRMM降雨レーダで分類した降雨タイプの時間変化を調査することで、全世界的に強雨の頻度が増加していることを間接的に示すことができないかと考えて本調査を実施した。全地球については、2001年9月〜2010年12月の期間を通してわずかではあるが、対流性降雨の割合の増加と層状性降雨の減少の傾向が見られた。

16-7 (時間: 10:43 - 10:56)
題名歩行中の帯電した人体による誘導電流波形の解析
著者*中尾 和樹 (鳥取大学大学院 工学研究科), 小松 真司 (鳥取大学 工学部), 西村 亮, 大木 誠 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 415
Keyword個人認証, 誘導帯電, 歩行, 人体
Abstract本研究では,帯電した人体による誘導電荷が歩行により変化する様子を観測し,検証することで個人認証の開発を目指している.実験は,金属電極の前を歩行し,その時電極に流れる微小電流の変化をI-Vコンバータにより電圧に変化して,A-Dコンバータを通してPCで観測する.いくつかの観測データを,さらにフーリエ変換して周波数による波形の変化を比較してみると,同じ人物の波形はそれぞれ似たような波形となっているが,違う人では,波形にばらつきが観られる.このことから,他人との特徴の違いを観測できたと考えられる.これから,靴や服装,歩き方の条件を変えた場合や更なる解析方法を用いてより詳細な検証を進める.

16-8 (時間: 10:56 - 11:09)
題名高温超電導SQUIDグラジオメータを用いた多層配管非破壊検査の検討
著者*河野 丈治, 小川 明宏, 石川 文雄 (中国電力株式会社), 田辺 圭一 (国際超電導産業技術研究センター)
Pagep. 416
Keyword超電導, SQUID, 非破壊検査
Abstract我々は高感度磁気センサであるSQUIDを発電所等プラント内で使用し、設備診断を行なうことを研究の目的としている。 設備診断の対象は断熱材に覆われた配管を想定しており、アルミと樹脂からなる平板を複数枚組み合わせることで模擬試験体を作製した。平板の枚数を調整することで試験体の厚さを変化させることが可能である。測定は渦流探傷法を用いて実施した。今回、100Hz以下の低い周波数での励磁を行なうことで厚さ26mm程度の試験体に設けた長さ30mm、深さ2mmのスリット状欠陥を探査することが出来た。

16-9 (時間: 11:09 - 11:22)
題名白金薄膜抵抗の構造変化による水素応答評価とブリッジ型水素センサの開発
著者*牛田 祐貴, 奥井 貴博, 武市 修蔵, 堺 健司, 紀和 利彦, 塚田 啓二 (岡山大学)
Pagep. 417
Keyword水素センサ, 白金, 薄膜
Abstract環境問題が注目されている現在,水素はエネルギーの生成の際に水しか排出しないということで環境にやさしいクリーンなエネルギーとして注目されている。しかし燃焼範囲が広いので爆発の危険性があることから安全性の確保のために水素センサが必要不可欠となる。水素センサに用いる材料として白金(Pt)を提案し,白金の薄膜が水素により抵抗が減少する現象を報告した。本研究では,白金と基板の接着層として用いたチタン(Ti)の膜厚による水素応答を評価した。また,抵抗変化を電圧変化として変換するためにブリッジ回路の構成するセンサを開発し,水素応答を評価した。

16-10 (時間: 11:22 - 11:35)
題名低周波磁場を用いた金属疲労画像化装置
著者*秋山 貴俊 (岡山大学大学院 自然科学研究科), 堺 健司, 紀和 利彦, 塚田 啓二 (岡山大学 自然科学研究科)
Pagep. 418
Keyword金属疲労, 非破壊検査
Abstract機器や構造物において長期的に使用することにより,金属が振動や応力を受け続け,強度が低下し最終的に金属が破断してしまう金属疲労という現象が発生する.特に架橋や船舶,航空機の内部鉄骨は振動や応力を長期的に受けるため,保守管理には欠陥や疲労の発生状況を知ることが重要である.そこで,磁束の浸透深さを考慮し低周波磁場を用い,磁場ベクトル分布を画像化することにより,金属疲労の度合を可視化できる検査装置の開発および自動化を行った.その結果,疲労を付加した試料としていない試料の磁気ベクトル分布に違いが確認できたので,この測定システムにより,金属の疲労度を判別することができたと考える.