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平成25年度 (第64回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1102  19. 情報数理-(2)
日時: 2013年10月19日(土) 10:30 - 11:48
部屋: 一般教育棟D棟 D24 (→地図)
座長: 山口 真悟 (山口大学)

19-6 (時間: 10:30 - 10:43)
題名二次元積符号に対するSISO-OSDのブロックターボ復号法の無駄の削減
著者*菊元 貴大, 日下 卓也 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagep. 294
Keyword二次元積符号, ブロックターボ復号
Abstract線形符号の軟値出力復号法として軟値入力/軟値出力- OSD(Soft In Soft Out-OSD(SISO-OSD)) が知られてい るが,二次元積符号のブロックターボ復号を多くのス テージ数にわたり繰り返すと計算量が大きくなること が問題であり,改良に関する研究[1] が行われている. [1] では二次元積符号のブロックターボ復号法における SISO-OSD の実行に先立ち,小さな計算量で判定条件を 用いて次数を適応的に変化させる. 本研究では,誤り率 に影響を与えない不要なSISO 復号を省略することによ り, 誤り率を悪化させることなく復号を効率的に行える 手法を提案し,シミュレーションにより有効性を示す.

19-7 (時間: 10:43 - 10:56)
題名並列可逆論理素子回路のシミュレータの実装
著者*佐藤 孝洋, 今井 克暢, 岩本 宙造 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 295 - 296
Keywordセルオートマトン, 論理回路, 可逆
Abstract従来の可逆論理素子による可逆回路の構成では、単一の信号による回路構成のみが、並列化への試みとし てセルオートマトン回路を構成している。これまでに 構成されたセルオートマトン回路は、並列動作を実現しているものの、各セル事態の動作は、従来通り単一の信号のみで実現されており、セル間の同期をとるために多数の遅延素子を用いていることが速度低下を招いていた。さらに並列度をあげて高速化を図るためには各セルの動作を分解し、複数の信号で実現する必要がある。ところが、一般に可逆論理回路ではそのような粒度の異なる処理を経列化するのは非常に難しい。そのため、本研究では複数の信号を扱うことができる可逆論理素子のシミュレータを作成することを目的とする。

19-8 (時間: 10:56 - 11:09)
題名多面体テラインの最少辺警備員配置問題のAPX困難性
著者*北垣 佑典, 岩本 宙造, 今井 克暢 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 297 - 298
Keyword警備問題, 多面体テライン, APX困難
Abstract警備問題とは,与えられた多角形P内の点の集合Gを選び,P内のどの点もGの少なくとも1つの点から見えるようにする問題である.n頂点の単純多角形の警備問題の上限および下限は,解決済みである. また,多角形と自然数kが与えられたとき,多角形の内部がk以下の数の警備員で警備されるか,という決定問題がある.この問題は,NP困難であることが知られている.また,最少警備員配置を求める問題がAPX困難であることが知られている. 3次元の多面体テライン上において,頂点警備員・辺警備員・面警備員を配置する問題を考える.それぞれの警備問題に対する上下限やNP困難性については,すべて解決済みである.本稿では,多面体テラインの最少辺警備員配置を求める問題がAPX困難であることを示す.

19-9 (時間: 11:09 - 11:22)
題名統計的検定法を用いた決定表からのルール導出法
著者*水野 祥太郎, 加藤 裕一 (島根大学), 佐伯 徹郎 (山口大学)
Pagepp. 299 - 300
Keywordラフ集合, データマイニング, 統計的検定法
Abstractラフ集合理論は近似概念を導入して,決定表からif-thenルールという知識構造を推定・導出する手法として広く利用されている。我々は,従来のラフ集合理論によるルール導出手法を,シミュレーションデータに適用してルール推定能力を追試した結果,従来手法は推定精度に問題があり,更に決定表という標本に強く依存する手法であることを指摘する。本論文では,”決定表の背後にあるif-thenルールは標本分布に偏りを生じさせる”との観点から,標本を利用してこの偏りを統計的に検定する新たなルール導出法として提案する。また,シミュレーションデータに適用して本手法の正当性・有効性を確認すると共に,従来法と比較して推定ルールの精度に格段の優位性があることを示した。

19-10 (時間: 11:22 - 11:35)
題名浅い解析と共起辞書による数量表現の修飾先推定
著者*藤川 哲志 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科), 但馬 康宏, 菊井 玄一郎 (岡山県立大学情報工学部)
Pagepp. 301 - 302
Keyword自然言語処理, 言語理解, 含意関係認識, 数量表現
Abstract本研究では日本語意味理解において必須である,数量表現の修飾先の自動推定手法を提案する.数量表現の修飾先の推定とは,「3人」「5匹」といった数量表現が文中のどの部分の数量を表しているかを同定することであり,例えば,「学生が昨日は3人来た」という文において「3人」の修飾先として「学生」を出力する処理である.提案手法では,文全体に対する構文解析を行わず,パターン照合を用いた局所的な解析により修飾先の候補を生成し,コーパスから自動抽出した助数詞と名詞の共起辞書(「〜人」と「学生」)を参照して,修飾先を一つに絞り込む.評価実験の結果0.664%の精度で推定ができることが分かった.

19-11 (時間: 11:35 - 11:48)
題名グラフ理論を用いたJavaエレメント補充問題生成アルゴリズムの提案
著者*塔 娜, 舩曵 信生, 中西 透, 渡邊 寛 (岡山大学)
Pagepp. 303 - 304
KeywordJPLAS, エレメント, グラフ理論, アルゴリズム
Abstract学生のJava 言語学習支援を目的として,Web を用いたJava プログラミング学習支援システムJPLAS を提案している.JPLASは,Java 言語の初学者を対象としたJava エレメント補充問題機能を有している.本機能では,教員は問題とするJavaコードとその空欄化すべきエレメントを指定した後,システムがランダムに空欄化することで問題を生成し,学生は各空欄部に適切なコード(エレメント)を入力することで解答する.ここで,ランダムに空欄化しているため,解が一意に求まらない,Java 初学者に適した難易度の調整が不十分といった問題が生じている.本研究では,その対策として,グラフ理論を用いたJava エレメント補充問題生成アルゴリズムを提案する.