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平成25年度 (第64回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0304  5. パワーエレクトロニクス
日時: 2013年10月19日(土) 15:30 - 16:48
部屋: 一般教育棟B棟 B21 (→地図)
座長: 森田 廣 (山口東京理科大学)

5-1 (時間: 15:30 - 15:43)
題名結合インダクタの仮想コアを用いたコアロスの理論的算出
著者*伊藤 勇輝 (島根大学 総合理工学部/パワーエレクトロニクス研究室), 木村 翔太, 今岡 淳, 山本 真義 (島根大学大学院 総合理工学研究科/パワーエレクトロニクス研究室)
Pagepp. 93 - 94
Keyword小型軽量化, 高電力密度, インターリーブ方式トランスリンク型昇圧チョッパ回路, コアロス, 仮想コア
Abstract近年,ハイブリッドカーや電気自動車に搭載されている電力変換機の小型軽量化・高電力密度化が求められてきている。インターリーブ方式トランスリンク型昇圧チョッパ回路は,インダクタや出力キャパシタの小型化に有効であることが知られている。しかしながら,インダクタ部分の小型化によりコアの単位体積あたりの損失密度の増加することで,駆動時のコアの温度上昇の増加が懸念される。本論文では,単相と2 相,2 相トランスリンク方式の昇圧チョッパ回路を対象として,コアの温度上昇の主な原因とされるコアロスについて定量的に評価するために,仮想コアを用いて,巻線巻数,スイッチング周波数の観点から比較・検討を行っている。

5-2 (時間: 15:43 - 15:56)
題名積層セラミックコンデンサを用いた出力電圧リプルの低減
著者*青砥 匠吾, 坪井 彬矩, 今岡 淳, 山本 真義 (島根大学 総合理工学研究科/パワーエレクトロニクス研究室)
Pagepp. 95 - 96
Keyword平滑コンデンサ, 積層セラミックコンデンサ
Abstractパワーエレクトロニクス回路における出力平滑コンデンサは大きな静電容量が必要であるため,電解コンデンサが多く使用されてきた。一方で,積層セラミックコンデンサはこれまで静電容量の小ささからフィルタ回路用途や,ノイズ除去のためのバイパス回路などにしか適用されていなかった。しかし,近年では大幅な静電容量の向上に伴い,出力平滑コンデンサへ適用され始めている。 そこで,本稿では図1に示す単相昇圧チョッパ回路の出力平滑コンデンサCoとして電解コンデンサと積層セラミックコンデンサを使用し,コンデンサの比較を相対的に行い積層セラミックコンデンサの有用性について検討を行う。

5-3 (時間: 15:56 - 16:09)
題名回路シミュレータによるゲート電位変動の検討
著者*侯 虎翼, 七森 公碩, 西垣 彰紘, 吉田 尭, 金澤 康樹, 山本 真義 (島根大学)
Pagepp. 97 - 98
Keywordパワーデバイス, 高周波, 誤点弧, GaN FET
Abstract近年シリコン系デバイスに比べて高耐圧・高速スイッチング・低損失・高温動作を可能とする炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)といった次世代パワーデバイスが注目されている。特にGaN FETは電力変換回路の高周波化や将来的な量産性とコストの面でSiCに勝る可能性があるために,GaN FETは次世代パワーデバイスとして注目されている。しかし,GaN FETは一般的なMOS FETと比較してゲートしきい値が低く,電力変換回路でゲートに発生するノイズによる誤点弧・誤消弧が懸念される。これら誤点弧・誤消弧メカニズムの原因究明に向け,パワー半導体デバイスの端子部分に生じる寄生インダクタンスに焦点を置き,ゲートの電位変動に関する調査を行っている。本研究では,回路シミュレーターLTspiceを用いて,回路中に存在するインダクタンスや抵抗などの寄生成分を含めて回路をモデリングし,それに基づいてMOS FETのゲートに生じるノイズを観測を行い実機波形とシミュレーションから比較・検証を行った。

5-4 (時間: 16:09 - 16:22)
題名双方向クランプ型ゲートドライブ回路
著者*石原 將貴, 七森 公碩, 西垣 彰紘, 吉田 尭, 金澤 康樹, 山本 真義 (島根大学), 山口 敦司 (ローム株式会社)
Pagepp. 99 - 100
KeywordGaN-FET, ゲートドライブ回路, クランプ, ゲートドライブ損失
AbstractGaN FETのゲート部における等価回路は,低損失や高速動作の観点から絶縁ゲート構造が求められている。しかしながら現在の技術ではこの構造をとるとスレッショルド電圧(閾値電圧)が低くなってしまう。閾値電圧が低いとゲートにサージ電圧が生じた場合誤点弧や誤消弧を引き起こしてしまう原因となる。そこで本報告では、ツェナーダイオードを用いてゲート電圧をクランプし誤点弧及び誤消弧を防止するゲートドライブ回路を提案し,実機評価を行う。また,解析として放熱設計で重要となるゲートドライブ損失の理論式を算出し、実験値と比較し整合性を確認した。またゲートドライブ損失の理論値と実験値の誤差について考察をしている。

5-5 (時間: 16:22 - 16:35)
題名磁界共鳴型非接触給電用高周波駆動GaNインバータ
著者*吉澤 圭祐, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学), 岡本 昌幸 (宇部工業高等専門学校)
Pagepp. 101 - 102
Keyword非接触給電, GaNデバイス, 高周波インバータ, 電力変換効率
Abstract近年,非接触給電用高周波電源の高効率化が要求されており,高周波スイッチング電源回路の高効率化が求められている。そこで,我々は 1 MHz で100 W出力が可能なGaNを用いたフルブリッジインバータの試作評価を行った。実験の結果,1 MHz動作でインバータの電力変換効率95.7 %,出力電力168 W,電力伝送効率71 %を実現できたので報告する。

5-6 (時間: 16:35 - 16:48)
題名直列共振型マルチ出力高周波インバータの出力制御特性
著者*田中 裕高, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院), 岡本 昌幸 (宇部工業高等専門学校)
Pagepp. 103 - 104
KeywordIHクッキングヒータ, フリーゾーン加熱
Abstract現在普及している高周波誘導加熱(IH)クッキングヒータの多くは,加熱口ごとに独立したインバータから高周波電力を供給している。したがって,複数の加熱口を持つ製品には,加熱口の数と同数のインバータが搭載されており,システムの高コスト化,大型化の要因となっている。このため,複数の高周波電力を出力可能なマルチ出力高周波インバータの回路方式や制御方式が盛んに検討されている。その一方式として,直列共振型マルチ出力高周波インバータが提案されている(1)。本稿では,直列共振型マルチ出力高周波インバータの各出力を個別に制御する手法であるパルスディレイ制御についてシミュレーション解析を行ったので報告する。