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平成26年度 (第65回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1104  3. 電気・電子材料-(2)
日時: 2014年10月25日(土) 15:30 - 16:48
部屋: 1号館 01210 (→地図)
座長: 田中 武 (広島工業大学)

3-6 (時間: 15:30 - 15:43)
題名Li添加したNiO膜の形成と透明太陽電池への適用
著者*奥田 光生, 吉田 博行, 森田 廣 (山口東京理科大学/工学部電気工学科)
ページp. 321
キーワード酸化ニッケル膜, 透明太陽電池
アブストラクト太陽光発電の観点からは、あまり目を向けられていなかった、紫外線に着目している。可視光はそのまま透過させて利用し、紫外線を吸収して発電する太陽電池の実現を目指している。透明太陽電池の発電効率の向上のために、透明半導体層のうちNiO薄膜に注目して検討を行い、Liを添加することにより太陽電池特性を向上できることを見出した。NiO膜のLiドープがp型半導体としての性質を明確なものとしていると解釈できる。Liの添加量や膜中の均一な存在分布をもたらす熱処理条件を最適化することにより、さらに特性は向上するはずである。酸化物半導体薄膜の膜質と太陽光発電効率との関係を追及していきたい。

3-7 (時間: 15:43 - 15:56)
題名気相-液相ハイブリッド成長法による高温超電導ウィスカーの大型化
著者*西尾 知美, 前田 果澄, 松本 凌, 田中 博美 (米子工業高等専門学校 電気情報工学科)
ページp. 322
キーワード気相-液相ハイブリッド, Bi系高温超電導ウィスカー
アブストラクト究極の省エネルギー材料として注目をされているBi系高温超電導ウィスカーはその最大結晶サイズが3mm程度と非常に小さく応用範囲を狭めている.そこで我々は,Bi系高温超電導ウィスカーの大型化を実現するために従来の成長機構である液相成長に気相成長を取り入れることで大型化を試みた.その結果,Bi系高温超電導ウィスカーの最大結晶サイズを大幅に改善することに成功し,成長速度も持続していることから今後も更なる大型化が期待できる.

3-8 (時間: 15:56 - 16:09)
題名高い臨界電流密度を有するBi系高温超電導体の高効率作製
著者*盛山 翔太郎 (米子工業高等専門学校 電気情報工学科), 松本 凌, 田中 博美 (米子工業高等専門学校)
ページp. 323
キーワード置換, Ca, Sr, ウィスカー, 超電導
アブストラクトこれまでの研究から,Bi系高温超電導針状結晶(以後, Bi系ウィスカー)では成長母材におけるCa,Cu組成を増加させることで,Jcが約2.3倍まで改善した高Jc-Bi系ウィスカーが得られている。一方で,高Jc-Bi系ウィスカーの育成は歩留りが著しく悪く,また,成長速度も低いという欠点を持つ。そこで本研究では,高Jc-Bi系ウィスカーの高効率作製に必要な作製条件を明らかにした。具体的には,作製条件を育成温度: 865〜900℃,育成時間: 24〜144hの間で変化させ最適値を調べた。結果から,高Jc-Bi系ウィスカーにおいて実用化に必要なサイズを効率よく得るためには,育成温度:885℃,育成時間:96〜120hの作製条件下でGOD法を用いることが効果的であることが明らかとなった。

3-9 (時間: 16:09 - 16:22)
題名Bi系高温超電導体における水浸処理効果
著者*芳尾 宏和, 松本 凌, 田中 博美 (米子工業高等専門学校)
ページp. 324
キーワード水浸処理, XPS, Bi系高温超電導ウィスカー
アブストラクト本研究ではBi系高温超電導ウィスカーのJc向上を目的として,水浸処理によるピンニングセンターの導入を検討した.その結果,30secの水浸処理でBi系高温超電導ウィスカーのJcが14%向上することが分かった.また,X線光電子分光法による化学状態の分析により,水浸処理をすることでBi系高温超電導ウィスカー表面に水酸化物が新たに形成され,Jcを向上させるピンニングセンターとして機能することが明らかとなった.

3-10 (時間: 16:22 - 16:35)
題名高分子内部に配置された電極周辺の電荷分布測定(2)
著者*日野 絢斗 (松江工業高等専門学校/専攻科), 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校/電気工学科)
ページp. 325
キーワード空間電荷, PEA法, 誘電体
アブストラクト空間電荷分布測定は,電力機器や電力ケーブルなどの絶縁材料の評価や材料開発などに広く用いられている。これまで音響レンズを利用した三次元空間電荷分布測定装置の研究開発が前野氏によりなされてきた。この装置は試料の断面ごとの電荷分布が測定可能である。高分子により絶縁ざれた電気機器の電極近傍の空間電荷分布測定に応用するために測定装置を試作した。ここではシリコン系高分子の内部の電極近傍の空間電荷分布測定を行ったので報告する。

3-11 (時間: 16:35 - 16:48)
題名数十μm程度の高分子フィルムの空間電荷分布測定
著者*福間 眞澄, 周藤 翼, 池田 礼音 (松江工業高等専門学校/電気工学科)
ページp. 326
キーワード空間電荷, PEA法, 誘電体
アブストラクトパルス静電応力(PEA)法を用いて,薄い試料の空間電荷分布測定を行う試みが行われている。その報告によれば,厚さ1μmのPVDFを圧電素子に使用し,幅0.6ns,高さ100Vパルス電圧が使用されている。このように圧電素子が薄いほど分解能が上がるとされてきた。本報告では,著者らがこれまで検討してきた試料よりも厚い圧電素子を利用する方法で,厚さ18μmのポリプロピレン(PP)フィルムについて空間電荷(電界)分布測定を行ったので報告する。