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平成26年度 (第65回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0904  10. 通信システム-(2)
日時: 2014年10月25日(土) 15:30 - 16:48
部屋: 1号館 01207 (→地図)
座長: 香川 直己 (福山大学工学部スマートシステム学科)

10-6 (時間: 15:30 - 15:43)
題名ランダムバックオフ遅延を考慮したスロット付MACプロトコルを用いたブロードキャスト通信の性能評価
著者*藤野 貴志, 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科)
ページpp. 271 - 272
キーワードMACプロトコル, センサネットワーク, ブロードキャスト通信
アブストラクト無線センサネットワークでは,マルチホップによる経路探索等の目的で,ブロードキャスト通信が利用される.筆者らは,ディスク・パーコレーションと同等の離散時間モデルを用いて,情報が到達する端末割合(到達率)を時間関数として近似する手法を提案した.しかしながら,先述した研究では,受信したときのパケットの衝突について考慮されていない. 本報告では,パケット衝突を回避するために広く利用されている,CW (Contention Window) によるバックオフ遅延を用いたスロット付MACプロトコルを考え,その性能を計算機シミュレーションにより評価する.

10-7 (時間: 15:43 - 15:56)
題名多素子アレーの素子間結合が指向性特性に与える影響
著者*平澤 雄大, 山中 仁昭 (広島国際大学)
ページp. 273
キーワードアレーアンテナ, 素子間結合, 指向性特性
アブストラクト近年,ミリ波帯を用いる無線ネットワークの検討が積極的に行われている.ミリ波帯を用いることで,広い伝送帯域を確保でき,高速大容量な通信を実現できる.一方,ミリ波帯は電波の減衰が大きく,受信電力の低下を如何に補償するかが課題となる.こうした課題に対してアレーアンテナが有効であり,特にアンテナ素子の多い,多素子なアレーアンテナを用いることで,受信電力の低下をアンテナ利得で補償できる.しかしながら,アレーアンテナでは,各アンテナ素子から発せられる電磁界の相互作用(素子間結合)の影響により,適切なキャリブレーション無しには,指向性が歪み,所望方向へのアンテナ利得にばらつきが生じることが知られている.本検討では,こうしたアンテナ利得のばらつきがアンテナ素子数によって変化すること,また特に,アレーの多素子化に伴って,逆にばらつきが低減されることをシミュレーション実験によって示す.

10-8 (時間: 15:56 - 16:09)
題名秘密分散伝送における送受信ビーム形成の効果
著者*竹本 平, 山中 仁昭 (広島国際大学)
ページpp. 274 - 275
キーワード秘密分散法, 分散伝送, 送受信ビーム形成
アブストラクト無線ネットワークの秘匿性を向上するための対策として,物理レイヤにおける対策が注目されている.我々はこうした対策の一つとして秘密分散法を適用し,無線空間内で情報を分散して伝送する手法を提案してきた[1].図1はその分散伝送の様子を示している.本手法では,まず,送信ノードから受信ノードへ至る幾つかのパスを選択する.続いて送信アンテナの指向性(送信ビーム)を選択したパスに向けて形成し,送信ビームを切り替えながら複数のパスの方向へ情報を分散して伝送する.このとき,秘密分散法を適用して情報を分散することにより,たとえ一部の情報が漏洩したとしても元情報の秘匿性を保つことができる.本稿では,送信ビームに合わせて受信ビームを形成することを考え,こうした受信ビーム形成による秘匿性向上の効果をシミュレーション実験により明らかにする.

10-9 (時間: 16:09 - 16:22)
題名レイトレース法を用いた伝搬路推定における 無線伝搬環境のモデリングに関する一検討
著者*岡崎 拓也, 山中 仁昭 (広島国際大学)
ページp. 276
キーワードレイトレース法, 伝搬路推定, 無線伝搬環境のモデリング
アブストラクト近年,無線LANに代表されるローカルな無線ネットワークが広く普及し,医療機関や列車内等,これまではあまり用いられなかった場所で使用される機会が増えている.こうした状況では,無線ネットワークの通信範囲や通信特性を把握するために,周囲の伝搬路特性を無線ネットワークを設置する場所や状況に特化して取得することが望ましい.本稿では,レイトレース法による伝搬路推定に注目する.その上で,レイトレース法を適用するために必要となる無線伝搬環境のモデリングに関して,モデルの違いによる推定結果の違いについて検討する.

10-10 (時間: 16:22 - 16:35)
題名物理モデルによる近距離電波伝搬の解析
著者*山根 諒平, 濱崎 利彦 (広島工業大学情報学部情報工学科濱崎研究室)
ページp. 277
キーワード電波伝搬, 近距離無線, 低消費電力通信, パターンアンテナ, センサネットワーク
アブストラクト近年,近距離無線センサネットワークにおいて,端末装置はより小型化が進んでいる。しかし,搭載される小型アンテナは指向性が必ずしも明確になっているわけではなく,低消費電力通信を行う場合に一般のユーザにとっては必ずしも扱いやすいものではない。さらに,センサネットワークはセンシングが主であり,従来のセルラー基地局によるアンテナ設置方法とは概念が異なる。従って我々は一般ユーザがセンサネットワークを構築する上で従来とは異なるアンテナ設置の指針を提供する必要があると考えている。 本研究では近距離無線における電波伝搬予測モデルの作成を目的としており,本稿ではパターンアンテナ(2.4GHz)を使用した端末間の伝搬の測定結果と物理モデルを比較することで,近距離伝搬における基本特性を確認する。

10-11 (時間: 16:35 - 16:48)
題名Er添加ファイバを用いたファイバリングレーザの励起効率特性の検討
著者*大坂 瑞貴 (島根大学総合理工学部), 田中 宏幸, 北村 心, 増田 浩次 (島根大学大学院総合理工学研究科)
ページp. 278
キーワードAGC, MC-EDFA, FRL
アブストラクト我々はこれまでに,励起光源共有型のマルチコアエルビウム添加ファイバ増幅器(MC-EDFA)に適用する全光型のフィードフォワード利得一定制御方式を報告してきた.今回の報告では,この方式における制御光発生回路としてのファイバリングレーザ(FRL)に関し,その励起効率基本特性の実験検討を行っている.励起光源共有型のマルチコアEDFAに適用可能な全光型フィードフォワードAGC方式に関し,ファイバリングレーザの励起効率特性の検討を行った.FRL出力特性において,励起光波長が1480nmの時に最も閾値が低く,かつスロープ効率が高いことが分かった.さらに,ミラーを用いた励起光反射構成により,スロープ効率を向上することができた.