| 題名 | サブフロー間に性能差が存在する環境下におけるMultipath TCPの通信特性評価 |
| 著者 | *橋本 淳, 重安 哲也 (県立広島大学 経営情報学部) |
| ページ | pp. 223 - 224 |
| キーワード | MPTCP |
| アブストラクト | 近年の通信機器の高度化に伴い，3G回線やLTE（Long Term Evolution），無線LAN（Local Area Network）WiFi（Wireless Fidelity）などの複数の通信機能が1台のユーザデバイスに実装されることが増えてきた．また，それらの複数の通信回線を単一アプリケーションのために多重に利用するマルチパス通信であるMultipath TCP（以下MPTCP）が提案されており，複数回線を有効利用したQoSの向上について検討が進められている[1]． これまで，MPTCPに関する先行研究では通信特性の異なる経路を用いた通信では，MPTCPによる回線多重効果が十分に得られないことが指摘されている[2]．しかしながら，具体的な回線性能差に対する通信特性について詳細に調査した報告はいまだ少ない． そこで，本稿では，MPTCPにおける，通信回線の帯域や遅延，誤り率を変化させた場合，スループットにどのような影響を与えるかについてシミュレーションを用いた評価を行った結果について報告する． |
| 題名 | パブリックスペース設置型無線LAN APにおけるダウンリンク帯域の不正占有対策に関する一検討 |
| 著者 | *新田 翔平 (県立広島大学経営情報学部経営情報学科), 重安 哲也 (県立広島大学経営情報学部) |
| ページ | pp. 225 - 226 |
| キーワード | 無線LAN, 不正行為, ダウンリンク |
| アブストラクト | LTE網への大幅に増加したアクセストラフィック負荷に耐えられず，通信障害がLTE網に発生するなどの事例が報告されている．そこで，LTEへのアクセストラフィックを光ファイバ等の有線回線に接続された無線LAN APにオフロードするといった手法でLTE網への負荷を大幅に軽減することが求められている．ところが，IEEE802.11型の無線LANは端末側で送信タイミングを自律的に判断する分散制御型であるため，人が多く集まる公共の場などでは，自端末のみの通信を優先する利己的なユーザの存在が問題となる．そこで，本稿では，無線LANのダウンロード帯域の獲得を目的とする不正行為に着目し，同不正行為と不公平状況の関係性を評価した結果について報告する． |
| 題名 | 遅延・接続耐性ネットワークによる効果的な被災情報収集システムに関する検討 |
| 著者 | *河本 美穂, 重安 哲也 (県立広島大学 経営情報学部) |
| ページ | pp. 227 - 228 |
| キーワード | DTN, 被災情報収集, スマートフォン |
| アブストラクト | 地震等の大規模災害の発生時は被害の最小化のために迅速な被災情報の収集・把握が必要となる．しかしながら，常設の通信インフラはその被災状況によっては利用できないことがある． 本稿では，近年普及の著しいスマートフォンの自律通信機能を利用したDTN（Delay Tolerant Network）を構築し，災害対策本部またはそれに接続する避難所に被災情報を迅速に収集する手法について検討する． 具体的には，情報到達の確実性を維持しながら電力消費や帯域浪費を軽減するために，メッセージ中継エリアの概念を導入する．また，DTNシミュレータを用いた評価により，提案手法を導入することで，性能を低下させることなく通信量を約19%削減できることを明らかにする． |
| 題名 | SocioNetにおけるオーバーレイ更新手続きの改良 |
| 著者 | *延吉 俊則, 亀井 清華, 藤田 聡 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻分散システム学研究室) |
| ページ | p. 229 |
| キーワード | P2P, ファイル類似度, 検索, Socionet |
| アブストラクト | P2Pファイル共有システムにおけるファイルの検索効率を向上させるアイデアの一つとして，各ピアの持つファイル集合からそのピアの興味を特定し，類似した興味を持つピア間をリンクで直接結ぶことで，より短いTTL(Time To Live)での検索を成功させる手法が知られている．本稿ではそのような手法の代表例であるSocioNetに着目し，オーバーレイ更新手続きに関する提案を行う． |