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平成26年度 (第65回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0302  4. 電気機器・電気応用-(2)
日時: 2014年10月25日(土) 10:30 - 11:22
部屋: 1号館 01105 (→地図)
座長: 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校)

4-4 (時間: 10:30 - 10:43)
題名非接触型の回転軸を有する超電導回転機に関する基礎研究
著者*立花 斗志稀 (岡山大学工学部電気通信系学科), 中村 幸平, 藤井 善治 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 金 錫範 (岡山大学工学部)
ページp. 80
キーワード磁気浮上
アブストラクト磁場中冷却法により着磁された高温超電導バルク体は,超電導本来の特性である完全反磁性とバルク体自身に捕促した磁場を同時に持つ.従って,磁場が捕捉された高温超電バルク体は,反磁性体と超電導マグネットで構成されるMixed-μ方式の浮上原理と非常に酷似した原理で,強磁性体を浮上させることが可能となる.開発する非接触型回転軸は,摩擦,摩耗による心配がなくなるので,半導体製造工程のスピンコーターなどで使うことができる.本研究では,回転軸の動的安定性を向上させるために回転軸に取り付ける永久磁石の形状による浮上力について実験的に検討を行ったのでその結果について報告する.

4-5 (時間: 10:43 - 10:56)
題名無絶縁高温超電導コイルの巻き線張力による電気的接触抵抗と臨界電流に関する研究
著者*金本 太石 (岡山大学工学部電気通信系学科), 田中 和希, 生駒 隼人 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 金 錫範 (岡山大学工学部)
ページp. 81
キーワード超電導, モータ
アブストラクト高温超電導体は,液体窒素温度付近においても完全導電性を示す.従って,高温超電導体を用いることで非常に安価で扱いが容易な液体窒素を用いた高温超電導応用機器の開発が行われているが,高温超電導線材を発電機やモータなどの回転機の界磁コイルへ応用する際には,クエンチに対する検出と保護システムを設置するのは構造上困難である.そこで,高温超電導コイルに施されている巻線間の絶縁を排除することで自己保護能力の向上を図った研究を行ってきた.本研究では,無絶縁高温超電導線材間における巻線張力による電気的接触抵抗の特性について実験的に評価したので,その結果について報告する.

4-6 (時間: 10:56 - 11:09)
題名3次元超電導アクチュエータにおける移動子の捕捉磁場強度の減衰とオーバーシュートに関する検討
著者*小林 宏輔 (岡山大学工学部電気通信系学科), 中野 大輝, 小笹 翔平, 澤江 正実 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 金 錫範 (岡山大学)
ページp. 82
キーワード超電導, 捕捉磁場強度, オーバーシュート, 減衰
アブストラクト我々は,空間的に隔てた環境における遠隔操作が可能な超電導アクチュエータの開発を行ってきた.開発する超電導アクチュエータは,移動子である高温超電導バルク体(以下バルク体)と固定子である平面配列された電磁石群で構成されており,固定子から3次元的な磁場分布を発生させ,バルク体の鉛直方向・水平方向へ移動及び回転を可能としている.一般的に磁場が捕捉されているバルク体に変動磁場が印加されると,その捕捉磁場強度が減衰してしまうことが知られている.また,本研究では水平に配置した電磁石上で搬送実験が行われているが,オーバーシュートと呼ばれるバルク体が目標位置を通り過ぎる現象が発生しており,問題となっている.そこで,捕捉磁場強度の減衰特性がバルク体のオーバーシュートにどのような影響を及ぼすかについての実験的検討を行った.

4-7 (時間: 11:09 - 11:22)
題名MDDS 用の磁気勾配を発生させるためのマグネット開発に関する研究
著者*眞田 尚幸 (岡山大学工学部電気通信系学科), 中島 淳成, 襟立 育也 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 矢部 直弥 (岡山大学工学部電気通信系学科), 志摩 翔太, 安部 冬馬 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 金 錫範 (岡山大学工学部)
ページp. 83
キーワードMDDS, 超電導
アブストラクト現在使用されているほとんど全ての薬物は,本来の効能以外に副作用の問題を抱えているため,高効率な薬物治療のための薬物配送システム(DDS)の開発が進んでいる.従来のDDSでは,主に薬物の機能化に重点を置いたものが一般的であるが,我々は,物理的外力として磁気牽引力を用いた磁気誘導DDS(MDDS)に注目した研究を行っている.これまでに,高温超電導バルク体の強力な捕捉磁場を使用することでナノ磁性粒子を蓄積させることができることは確認できたものの,バルク体を使ってMDDS用の精密な磁場制御を行うのは困難であるのが現状である.そこで,本研究では,超電導コイルなどの磁場源とバルク体や線材形状の高温超電導体を組み合わせた新しい概念のMDDS用マグネットについて検討した.