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平成24年度 (第63回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0904  10. 通信システム-(2)
日時: 2012年10月20日(土) 15:30 - 16:48
部屋: 教養棟2号館 502室 (→地図)
座長: 飯塚 育生 (松江工業高等専門学校)

10-7 (時間: 15:30 - 15:43)
題名ブロードキャスト通信におけるメッセージ到達率の感染症数理モデルに基づく評価
著者*小林 秀次, 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科)
Pagepp. 239 - 240
Keywordブロードキャスト, フラッディング, 感染症数理モデル
Abstractマルチホップ通信が想定されるアドホックネットワークでは,経路探索等でブロードキャスト通信が行われている.ブロードキャスト通信では,発信されたメッセージの到達率および到達時間は重要な評価尺度であり,より多くの端末に短時間でメッセージが到達できることが望まれる.最も単純なブロードキャスト通信は,受信したメッセージを全端末が隣接端末へ転送する``フラッディング”である.本稿では,フラッディングによるブロードキャスト通信において,メッセージが発信端末を中心とする同心円状に端末に伝播すると想定し,感染症数理モデルに基づく差分方程式を導出する.そして,計算機シミュレーションにより,その精度を評価する.

10-8 (時間: 15:43 - 15:56)
題名周波数共用における非優先システムの干渉推定に基づく送信電力制御法
著者*池田 敦, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学 大学院自然科学研究科)
Pagep. 241
Keyword周波数共用, OFDMA方式, 送信電力制御
AbstractOFDMA方式を用いた周波数共用では,非優先システムにおいて送信電力制御により優先システムへの干渉電力を低減させてもサブキャリア間干渉により干渉電力が増大する.そこで本研究では,周波数共用時に優先システムの受信機で発生する非優先システムからの干渉電力を送信前に精度よく推定し,その推定結果に基づいて非優先システムの送信電力制御を行う手法を提案した.干渉電力推定を用いない場合,送信電力制御帯域の両端部分に優先システムの許容干渉電力を超える非優先システムの干渉電力が発生するが,提案手法を用いた場合,送信電力制御帯域内において非優先システムの干渉電力を優先システムの許容干渉電力以下にできることを明らかにした.

10-9 (時間: 15:56 - 16:09)
題名モバイル中継伝送における伝搬遅延の影響評価
著者*長谷部 雅孝, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学 大学院 自然科学研究科)
Pagep. 242
Keyword中継伝送, OFDM伝送, 非線形歪
Abstractモバイル通信において広いカバレッジを実現する技術として中継伝送技術があり,中継局で用いられる電力増幅器の非線形歪の影響が検討されている.本論文では,OFDM伝送方式を用いたモバイル中継伝送において,この非線形歪の影響について,マルチパスフェージング伝搬路で計算機シミュレーションにより評価した.変調方式として16QAMを用いる場合,入力バックオフを6dB以上にすることで良好な通信ができることが分かった.また,各パスの遅延時間がガードインターバル内の場合,受信特性の劣化はほぼないことが分かった.以上の結果から,マルチパス伝搬路でのOFDM伝送方式を用いたモバイル中継伝送における非線形歪の影響を明らかにした.

10-10 (時間: 16:09 - 16:22)
題名クラウドシステムにおけるPALBアルゴリズムの改良
著者*槌田 俊幸, 稲井 寛 (岡山県立大学)
Pagepp. 243 - 244
Keywordクラウド, 負荷分散, 電力
Abstract近年,クラウド・コンピューティングの利用が増加してきた.クラウド・コンピューティングでは,ノードに起動したVM(Virtual Machine)を顧客に提供する.クラウド・コンピューティングの利用の増加に伴い,クラウドシステムの消費電力が問題となっている.そこで,消費電力量の低減を目的とした負荷分散方式であるPALBアルゴリズム(1)が考案された.本稿では,PALBアルゴリズムに変更を加え,さらに消費電力量を低減させる方式を考えた.

10-11 (時間: 16:22 - 16:35)
題名屋内向け高精度位置検知システムの開発
著者*横林 亮介 (中国電力株式会社/エネルギア総合研究所), 河野 公則, 河野 実則 (有限会社アール・シー・エス)
Pagep. 245
Keyword位置検知, ハンドオーバ, 2.4GHz帯無線, TDOA
Abstract当社は、屋内における危険箇所への接近防止等の安全対策やロボット等の自律走行支援といった、数十cmの高精度が要求される用途に向け、2.4GHz帯無線を用いたTDOA(Time Difference of Arrival)による高精度位置検知システムの開発を進めている。本報告では、受信電界強度に基づくハンドオーバを行った結果について示す。

10-12 (時間: 16:35 - 16:48)
題名2値画像の為のLDPC符号化・復号とその改良
著者*内田 秀幸, 相田 敏明 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 246
KeywordLDPC符号, 画像, サムプロダクト・アルゴリズム
Abstract我々は既に,2値画像の上下左右方向の相関を考慮したLDPC符号化・復号法を提案し,通信路符号化単体では相関を考慮しない復号法より性能の向上を確認している.しかし,情報源符号化と通信路符号化を経る従来の通信スキームには,高性能な情報源符号化法の存在により,平坦な画像に対して通信効率が劣ることが判明している.これは我々が用いた画像の画素間の相関情報が不十分な為であり,本研究では斜め方向の相関も考慮して改良を図る.改良された復号法をサムプロダクト・アルゴリズムによりシミュレートし,結果を報告する.