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平成24年度 (第63回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0802  4. 電気機器・電気応用
日時: 2012年10月20日(土) 10:55 - 11:47
部屋: 教養棟2号館 501室 (→地図)
座長: 舩曳 繁之 (岡山大学)

4-1 (時間: 10:55 - 11:08)
題名リング形状高温超電導バルク体を用いた強磁性体及び永久磁石の浮上特性に関する基礎研究
著者*藤井 善治, 松永 純也, 金 錫範 (岡山大学工学部), 小野寺 宏 (CREST)
Pagep. 187
Keyword超電導, 磁気浮上, バルク体, 磁性体, 永久磁石
Abstract磁場が捕捉された高温超電導バルク体は,反磁性体と超電導マグネットで構成されるMixed-μ方式の浮上原理と非常に酷似し,強磁性体を浮上させることが可能となる.そこで,我々は,高温超電導バルク体を用いた非接触型回転軸の開発を行っている.開発する非接触型回転軸は,摩擦・摩耗による心配がなくなると共に,これらに起因する粉塵やほこりなどの問題がないため,半導体製造工程のスピンコーターなどで使われることが可能となる.本研究では,リング形状の高温超電導バルク体を用いた非接触型回転軸の浮上原理と特性について実験的に検討を行ったので,その結果について報告する.

4-2 (時間: 11:08 - 11:21)
題名リング型積層構造高温超電導バルク体を用いた小型NMR装置用マグネットにおける捕捉磁場の時間減衰特性
著者*北村 秀憲, 襟立 育也 (岡山大学 工学部), 林 奈津希, 矢野 順一 (岡山大学 大学院 自然科学研究科), 金 錫範 (岡山大学 工学部)
Pagep. 188
Keyword超電導応用機器, NMR
Abstract近年,核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance : NMR)分光法はタンパク質の機能・構造解析に有効なツールとして注目され,装置の性能向上が進められている.現在,装置の高磁場化が進められる一方で,装置の大型化,高コスト化により個人が手軽に使用できる装置とは言えないのが現状である.そこで,我々はNMR装置のコンパクト化,低コスト化を目的として高温(酸化物)超電導バルク体を用いる新しい概念のNMR装置開発を目指した研究を行っている.今回は,NMR用マグネットに用いられるバルク体における捕捉磁場の時間減衰特性について,複数のバルク体を用いて実験的な検討を行ったので,その結果について報告する.

4-3 (時間: 11:21 - 11:34)
題名リング型高温超電導バルク体を用いた小型NMR用マグネットの着磁磁場特性に関する基礎研究
著者*襟立 育也, 北村 秀憲 (岡山大学 工学部), 林 奈津希, 矢野 順一 (岡山大学 大学院 自然科学研究科), 金 錫範 (岡山大学 工学部)
Pagep. 189
Keyword超電導応用機器, NMR
Abstract近年,タンパク質の機能や構造を解析するのに有効なツールとして,医療や食品の分野で注目されているのが,NMR分光法である.NMR分光法に用いられるマグネットは,高強度・高均一な磁場を発生させるものが望ましく,装置の高性能化が進められている.しかし,今までのNMR用マグネットは,低温超電導線材を巻線とする超電導マグネットがほとんどであり,装置が大型かつ運転コストが高いのが問題であった.そこで我々は,NMR装置の小型・低コストを目的とした,高温(酸化物)超電導バルク体を用いる新しい概念のNMR用マグネットの開発を行っている(1).本研究では,バルク体に印加する磁場の空間分布特性よる捕捉磁場特性について,永久磁石と鉄リングを組み合わせたモデルを用いて実験的に検討したので,その結果について報告する.

4-4 (時間: 11:34 - 11:47)
題名部分溶融Sm系超電導体の試料配置と圧力特性
著者*林 敬佑, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 190
Keyword部分溶融法, Sm系超電導体, 結晶配向, 臨界電流密度
Abstract部分溶融法によりSm-123超電導相内部にSm-211絶縁相をピンニングセンタとして微細分散させた試料を作製した。作製時の成型圧力と焼結時電気炉内での配置を変えることで部分溶融を変化させ、試料の変形や配向が超電導特性に与える影響を調べた。作製した試料にはMgO種結晶から結晶龍の配向が形成される。この結晶配向の大きさが大きなものほど高いJcが得られた。これは、超電導相内部で絶縁相がピンニングセンターとして有効に作用するために、ピンニングセンターが微細分散することが必要であるが、結晶配向が進むことによりこれがなしとげられたためと考えられる。