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平成24年度 (第63回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0504  3. 電気・電子材料-(4)
日時: 2012年10月20日(土) 15:30 - 17:01
部屋: 教養棟1号館 301室 (→地図)
座長: 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校)

3-18 (時間: 15:30 - 15:43)
題名空間電荷分布測定における音波の減衰補正
著者*兒玉 由佳理, 富田 大貴, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 128
KeywordPEA法, 空間電荷
Abstractパルス静電応力(PEA)法は,電力用機器等の絶縁材料の空間電荷分布測定に広く利用されている。PEA法では音波を利用している。上部電極側で発生する音波は,下部電極に達するまでに音波の減衰や分散の影響を受け,上部電極側の音波が下部電極近傍の音波に比べ減衰する。このため上部電極側の空間電荷密度を小さく測定する。本研究では,試料の空間電荷分布とともに試料および電極の音響特性を測定し,それにより空間電荷分布測定信号(PEA信号)を補正する方法について調査を行ったので報告する。

3-19 (時間: 15:43 - 15:56)
題名厚い試料の空間電荷分布測定装置の試作
著者*富田 大貴, 兒玉 由佳理, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 129
KeywordPEA法, 空間電荷
Abstract電力ケーブルの絶縁材料である架橋ポリエチレン(XLPE)の空間電荷分布測定にはパルス静電応力(PEA)法が用いられている。通常,その試料厚さは,厚いものでも数mm程度である。平板電極を用いたCVケーブルの測定結果としては,厚い試料で10から16mm程度の測定結果が報告されている。500kV級の電力ケーブルでは絶縁材料の厚さは27mmにもなる。実用のケーブル用の絶縁材料の性能評価に空間電荷分布測定としてPEA法を利用する場合には,27mmまでの空間電荷分布測定技術が必要となる。また,厚い試料を測定する場合には,試料内の音波の減衰を補正する信号処理技術も必要となる。そこで,本研究では,PEA法を用いて厚い絶縁材料での空間電荷分布測定を行うための装置と減衰補正を伴う信号処理技術の開発を目指し,装置の試作を行っている。ここではその途中経過を報告する。

3-20 (時間: 15:56 - 16:09)
題名不平等電界・極性反転時のエポキシ樹脂中の空間電荷分布測定
著者*福間 眞澄, 高尾 透, 富田 大貴 (松江工業高等専門学校), 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校)
Pagep. 130
KeywordPEA法, 空間電荷
Abstract電力ケーブルや電力機器の絶縁材料は,交流・不平等電界下で使用される場合が多い。現在,高分子材料では,絶縁性能評価にパルス静電応力(PEA)法を用いた空間電荷分布測定装置が利用されている。トリーをはじめとする絶縁破壊は交流・不平等電界下で起こることが多いことから,筆者らは,交流・不平等電界下での空間電荷分布測定技術の開発を行ってきた。一般にトリーの進展は交流電界下において極性反転時に試料内部のヘテロ電荷が電界を強調することによって起こると考えられている。しかし,極性反転時のヘテロ電荷の存在は直接観察されていない。このことから,エポキシ樹脂中に線―平板電極系を形成し,方形波高電圧印加時の空間電荷分布について調査したので報告する。

3-21 (時間: 16:09 - 16:22)
題名エポキシ樹脂のトリー進展に及ぼす不平等電界下の空間電荷の影響(その3)
著者*西中 浩二 (大島商船高等専門学校/電子・情報システム工学専攻), 久保田 涼人, 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校/電子機械工学科), 下瀬 弘幸 (北陸先端科学技術大学院大学), 高尾 透, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信, 栗本 宗明 (豊橋技術科学大学)
Pagep. 131
Keyword不平等電界, 線-平板電極, エポキシ樹脂, 空間電荷, 高電界

3-22 (時間: 16:22 - 16:35)
題名Bi系高温超電導ウィスカーの新規育成法
著者*上本 光太, 田中 博美 (米子工業高等専門学校 電気情報工学科)
Pagepp. 132 - 133
Keyword高温超伝導体, Bi系ウィスカー, GOD法, 気相成長
Abstract本研究では,Bi系ウィスカーの大型化と生産効率の向上を目的とし,気相成長を積極的に活用する”GOD法”を提案した。GOD法は,粉砕したガラス急冷体をAl2O3燃焼ボート上に沈積させ,アニールすることでBi系ウィスカーの育成を行う新規育成法である。GOD法を用いて育成したBi系ウィスカーでは,スパイラル形状のウィスカーが多数確認できた。これはウィスカー気相成長の特徴である。また,GOD法を用いて育成したBi系ウィスカーの育成時間依存性を従来法と比較した。その結果,成長速度の飽和開始時間を50h改善することができた。従って,GOD法はBi系ウィスカーの大型化に適した育成手法であることが明らかとなった。

3-23 (時間: 16:35 - 16:48)
題名高温前処理法によるBi系高温超電導ウィスカーの育成と評価
著者*冨谷 真吾 (米子工業高等専門学校 専攻科 生産システム工学専攻), 角 浩志, 田中 博美 (米子工業高等専門学校 電気情報工学科)
Pagepp. 134 - 135
KeywordBi系高温超電導体, ウィスカー, 高温前処理法

3-24 (時間: 16:48 - 17:01)
題名Bi系高温超電体における置換制御
著者*角 浩志, 田中 博美 (米子工業高等専門学校 電気情報工学科), 冨谷 真吾 (米子工業高等専門学校 生産システム工学専攻)
Pagep. 136
KeywordBi系高温超電体, Ca/Sr置換, 臨界電流密度, ウィスカー
Abstract本研究では,高品質な超電導体であるBi系高温超電導ウィスカーの育成における置換制御を目的に実験を行った。具体的には,Bi系高温超電導ウィスカーは単結晶に比べ臨界電流密度が2桁近く高い。これは, Sr2+イオンとCa2+イオンの置換が生じているためである。これまでの研究で臨界電流密度はSr2+イオンとCa2+イオンの置換量に比例して増大していることがわかっており,最大値は25%である。この値を超えるため高温超電導ウィスカーの母材であるガラス急冷体の組成比のCaの比を大きくすることで,Sr2+イオンとCa2+イオンの置換量の増大を狙った。Bi : Sr : Ca : Cu = 2 : 2 : 4 : 8の時41%になり,これまでの最大値の25%から16%増大していることから,Jc が増大していると考えられる。