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平成24年度 (第63回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0503  3. 電気・電子材料-(3)
日時: 2012年10月20日(土) 14:00 - 15:18
部屋: 教養棟1号館 301室 (→地図)
座長: 土屋 敏章 (島根大学)

3-12 (時間: 14:00 - 14:13)
題名アモルファス窒化炭素薄膜における発光特性の温度依存性解析
著者*瀬島 龍史, 寺元 統人, 中村 重之 (津山工業高等専門学校), 亀友 健太 (岡山理科大学), 佐竹 聖樹, 山本 伸一 (龍谷大学理工学部), 伊藤 國雄, 澤畠 淳二 (津山工業高等専門学校), 財部 健一 (岡山理科大学)
Pagepp. 118 - 119
Keyword窒化炭素, ECR-CVD, PL
Abstracta-CNx薄膜のPLスペクトルの温度依存性について調べた。用いたa-CNx薄膜はECR-CVD法によりSi基板上に室温で成膜し、FTIRでCとNの複数の結合、PL測定で複数のバンド間遷移と思われるブロードな発光を示した。a-CNxのPLスペクトルの温度依存性は、スペクトル形状に大きな変化はなく、またそれらの強度変化についても他のアモルファス半導体と比較して温度変化に対して非常に安定であった。その理由としてはa-CNxのバンドテイルが非常に大きいことが推測される。

3-13 (時間: 14:13 - 14:26)
題名ECR-CVD法による窒化炭素薄膜成膜におけるBCl3ガスの影響
著者*寺元 統人, 中村 重之 (津山工業高等専門学校), 亀友 健太 (岡山理科大学), 佐竹 聖樹, 山本 伸一 (龍谷大学理工学部), 伊藤 國雄, 澤畠 淳二 (津山工業高等専門学校), 財部 健一 (岡山理科大学)
Pagepp. 120 - 121
Keyword窒化炭素, PL, ECR-CVD
AbstractBCl3ガスを流して室温で成膜したCNxの構造および光学特性について調べた。Clの混入が見られ、その量はBCl3ガス流量の増加とともに増加した。一方、Bのパーセントオーダでの混入は確認されなかった。PLスペクトルはBCl3を流すことで短波長側にピークが出現し、流量の増加と共にそのピークが支配的となった。この原因としては、FTIRにおいて、CとNの一重結合が二重結合、三重結合よりも支配的になったことから、結合エネルギーの強いσ結合がπ結合と比較して増加したためと思われる。

3-14 (時間: 14:26 - 14:39)
題名ZnTeバッファー層を用いたGe1-xMnxTeのMBE成長
著者*河野 有輝, 楽松 達也, 植田 義幸, 浅田 裕法, 小柳 剛 (山口大学)
Pagep. 122
Keyword希薄磁性半導体, GeMnTe, ZnTe
AbstractInP基板上にZnTeバッファー層を用いた(Ge,Mn)TeのMBE成長を試みた。その結果、基板温度250℃においてGeMnTe成長後のRHEED像はスポットストリークとなった。X線回折の測定結果では基板と同じ[100]方向にのみ(Ge,Mn)Teのピークがみられ、エピタキシャル成長していることがわかった。SQUIDによる磁化測定では、試料面内・面直に磁場を印加して顕著な異方性はみられなかった。また、ホール測定結果より算出した磁化曲線とほぼ一致した。この試料におけるキュリー温度は70 Kであり、ZnTeバッファー層を用いることでキュリー温度は向上した。

3-15 (時間: 14:39 - 14:52)
題名Siイオン注入によりアモルファス化したMOSダイオードの特性
著者荒木 総一郎, *三宅 雅保 (福山大学工学部)
Pagep. 123
KeywordMOSダイオード, アモルファス化, C-V特性
AbstractMOSFETのチャネル部にSiイオン注入を行うことによりアモルファス化し,浅いチャネルドープ層を形成することについて検討した.そのため,Siイオン注入によりアモルファス化したMOSダイオードのC-V特性を調べた.その結果,直接Siイオン注入したものは,予定していないドナー不純物が混入し,大きくC-V特性が変化することがわかった.300Åの酸化膜を通してイオン注入したものは,このような混入が防止されることがわかった.

3-16 (時間: 14:52 - 15:05)
題名連続発振レーザ多重照射による擬似単結晶ガラス基板上SiGe薄膜の改善
著者*澁谷 和也 (島根大学総合理工学研究科), 岡部 泰典, 原 明人 (東北学院大学工学部), 北原 邦紀 (島根大学)
Pagepp. 124 - 125
KeywordSi, SiGe, CLC, ラマン
Abstract電子ディスプレイに搭載された薄膜トランジスタ(TFT)や太陽電池の次世代材料として、ガラス基板上SiGe薄膜の開発を進めている。SiにGeを加える利点は、融点の低下、大傾角粒界のほぼ消滅、が挙げられる。しかし、フロー状成長の境界にGeが強く偏析すること,そこに双晶列が残留すること,などの課題が残っている。今回は,Geを再配列させるために,連続発振レーザの繰り返し照射(1、3、10、20回)を試みた。ラマン散乱分光の一次元マッピング測定により,1回照射に比べ10回照射はGe組成の均一化が改善されたことが示された。

3-17 (時間: 15:05 - 15:18)
題名薄膜トランジスタおよび太陽電池用の微細構造を持ったシリコン表面に見られる増強ラマン散乱
著者*石崎 敦史, 石井 利朋, 北原 邦紀 (島根大学大学院総合理工学研究科)
Pagepp. 126 - 127
Keywordシリコン, ラマン散乱, 薄膜トランジスタ, 太陽電池, 表面
Abstract薄膜トランジスタ(TFT)および太陽電池等に用いられるシリコン(Si)の表面には、しばしば突起が存在する。TFTの場合、アモルファスSi(a-Si)を出発膜としたエキシマレーザ結晶化(ELC)技術が主流を占める。この表面に対して異常に強いラマン散乱効果が見られることをこれまでの研究により見出している。これは表面に形成された高密度の突起により生じることが分かった。同様に微小な凹凸を持つブラックテクスチャSiやポーラスSiに対しても強い増強効果が見られた。増強効果の偏光特性と励起光波長依存性についても報告する。