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平成24年度 (第63回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0303  5. パワーエレクトロニクス-(2)
日時: 2012年10月20日(土) 14:00 - 15:05
部屋: 教養棟1号館 201室 (→地図)
座長: 笠 展幸 (岡山理科大学)

5-6 (時間: 14:00 - 14:13)
題名GaN-FETによる10MHz駆動昇圧チョッパ
著者*七森 公碩, 梅上 大勝, 服部 文哉, 山本 真義 (島根大学), 山口 敦司 (ローム株式会社)
Pagep. 60
KeywordGaN-FET, 昇圧チョッパ, 高周波駆動
Abstract次世代半導体デバイスであるGaNデバイスはSiCデバイスよりも高周波駆動用途に適している。GaNデバイスを用いた高速駆動実験を昇圧チョッパ回路により行ったので報告する。今回,条件を2倍昇圧に設定し駆動周波数を1MHzから13MHzまで変化させることにより高周波駆動時のパワー回路動作を確認した。実験の結果,8MHzを超える辺りから出力電圧が低下することを確認した。動作波形よりGaNデバイスのドレイン-ソース間電圧やドレイン電流が振動しており正常にスイッチング動作しなかったことが原因である。これは,インダクタンスやダイオードに存在する寄生キャパシタンスが高周波で駆動することによりその影響が無視できないほど大きくなったことが主な要因であると考える。

5-7 (時間: 14:13 - 14:26)
題名正電源で動作可能なノーマリオン型GaN-FET用ゲート駆動回路の提案
著者*吉田 尭, 梅上 大勝, 服部 文哉, 山本 真義 (島根大学), 山口 敦司 (ローム株式会社)
Pagep. 61
KeywordGaN-FET, ノーマリオン, ゲート駆動回路, 正電源
Abstract次世代半導体デバイスであるGaN-FETはヘムト接合を用いているため一般的なノーマリオフ特性を持たせるためにはリセス構造等を用いる必要がある。しかし、ノーマリオフ特性を持たせると一般にオーバードライブ領域でダイオード特性が現れてしまいゲート駆動損失が増大してしまう。これは、高周波応用分野に強いと考えられるGaNデバイスにとって利点が隠れてしまう。そこで、オーバードライブ領域でもゲート-ソース間をキャパシタとして扱うことができるノーマリオン特性のGaNデバイスを上手く利用することが求められると考える。ノーマリオンデバイスの駆動には負電源が一般に必要であるが、今回の報告では正電源を用いてノーマリオンデバイスが駆動できるゲート駆動回路を報告する。

5-8 (時間: 14:26 - 14:39)
題名TCADを用いたパワーデバイスの初歩的な教育システムの構築
著者*小西 恵介, 藤村 信幸, 田中 武 (広島工業大学)
Pagepp. 62 - 63
Keywordパワーデバイス, 半導体プロセス, 教育
Abstract本研究では、将来 、電気エネルギー有効利用に向けたパワーデバイス技術開発者を目指す電子系の学生に、パワーデバイスの半導体プロセスの初歩的な教育を行うシステムの構築を行った。TCADを用いたシミュレーション環境を構築し、実際にSiC-MOSFETのシミュレーションを行った。

5-9 (時間: 14:39 - 14:52)
題名RF-DC変換回路におけるダイオードの等価回路的動作に関する検討
著者*和木 輝彦, 藤森 和博, 鶴田 健二 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 64
Keyword無線電力伝送, レクテナ, RF-DC変換回路, ダイオード
Abstract近年,地球温暖化やエネルギー資源枯渇の一対策として,宇宙太陽発電システムSSPSやエナジーハーベスティングに関する研究が盛んに行われている.受電アンテナであるレクテナの高効率化のためには,RF-DC変換回路の高効率化が不可欠である.これまでにダイオードの構成要素の働きを考察することにより,高変換効率が得られるダイオードンの条件について検討してきた.今回の報告では,ダイオードの等価回路内に存在するキャパシタンスが,RF-DC変換回路の動作にどのような影響を及ぼすかということについて検討を行った.

5-10 (時間: 14:52 - 15:05)
題名ノーマリオン形GaN HEMT用共振形ゲートドライブ回路
著者*石橋 卓治, 豊田 玄紀, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院 理工学研究科), 岡本 昌幸 (宇部工業高等専門学校), 橋詰 保 (北海道大学 量子集積エレクトロニクスセンター), 加地 徹 (株式会社豊田中央研究所)
Pagepp. 65 - 66
KeywordGaN HEMT, 高周波スイッチング, 共振形ゲートドライブ回路, ノーマリオン
Abstract次世代パワーデバイスとしてGaN(Gallium Nitride)やSiC(Silicon Carbide)を材料とするパワーデバイスに注目が集まっている。次世代パワーデバイスは,現行のSi系デバイスに比べ,高耐圧かつ低損失で高速動作が期待できる。しかしながら,高周波動作によりゲートドライブ回路の消費電力の増加が問題となる。そのため,この消費電力を低減する共振形ゲートドライブ回路が提案されている。 本論文では,著者らが開発したノーマリオン形デバイスであるGaN HEMT(High Electron Mobility Transistor)へ応用可能な共振形ゲートドライブ回路を提案し,その有用性を確認したので報告する。